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題材としての椿

全国的に椿の名所は多く、秀吉が千利休から譲り受けたと伝えられる椿の木がある京都の大徳寺や、椿寺とも呼ばれる京都の地蔵院、他にも大島は椿まつりが有名です。椿は早春を祝う花であるため、紅白の椿の造花を木に結び付ける儀式もあるそうです。掛け花や置き花に用いられることもあり、「一花二葉」や「一花一葉」などの伝承もあると言われています。散るときには花が花首ごと落ちるため、江戸期の武士には不吉な花とされることもあったそうです。
椿は華道でも多く用いられています。一種いけをはじめ、時季が長い特徴から、花木や花などの、多くの花材と合わせて生けられることも多いそうです。藪椿や白玉椿、藪椿などが多く見られており、外国でも新品種がつくられています。椿の園芸品種は3700種を超えるとも言われており、種類によって開花時期はさまざまです。晩秋から晩春まで、幅広い開花のために重用されている花と言えるでしょう。生け方も多岐にわたる花であり、花数や枝数を少なく用い、風格良く生けることが多いそうです。名高い品種の椿の場合は枝振りを大切に生け、花盛りの場合は花を多く用い、落花にすることもあると言われています。花数が二つ、三つ以上のときには、つぼみを混ぜると見栄えがよくなります。花の落ちた後の花がらの部分は取り除き、葉には布拭きをしてつやを出します。
茶席での椿は、つぼみのままで出すとも言われています。これは、椿は開花した状態よりも、つぼみである直前の状態の方が生き生きとして見えるからです。他にも、「開花した状態は鮮やか過ぎて茶室に合わない」という説もあるそうです。茶室は禅の修行の場とも言われており、過度な鮮やかさは不要とされています。

こうした知識も華道家にとってはとても重要なことのように思います。

花を生けるだけではなく、その意味合いなんかもこれから知っていけるとよいですね。

題材としての梅

梅は春の到来を告げる使者として、中国をはじめ日本でも歌として詠まれています。葉よりも先に花が咲く特徴を持っており、香りが高く、気品ある印象を与えます。熱海や奈良、などの多くの名所が知られ、吸収の太宰府天満宮は梅祭りが有名です。百花の先駆けとして咲いている梅と、年の最後を飾る菊とで「梅は花の兄、菊は花の弟」ということわざもあるそうです。春の訪れを探し歩く「探梅」という言葉からも分かるように、風流や雅さなどを表現できる花と言えるでしょう。
梅は、華道の題材として使われることが多いそうです。花材としては、白梅や早梅、紅梅などを用います。梅派は古来より、文学にも多く題材を持ちます。そのため、詩歌などを元にして作られたいけばなの作品も多くあるそうでず。梅をいけるときには、苔付きのものや古木などを使用し、角のある枝振りを生かして空間を作るそうです。ためは比較的自由に行えますが、梅に関しては自然の枝振りを生かすことが大切と言われています。梅は、「ずばえ(ずわえ)」を持つという特徴があります。ずばえは、古木から新しく出る今年の枝を指し、天を衝くように勢いよく出ています。このずばえを表現に加えることで、春の生命の息吹を表すことができるそうです。
梅を生けるときには一種の作品はもちろん、白梅と紅梅を用いた「紅白生け」で使用することもあるそうです。他にも、梅は梅以外の植物との取り合わせが多く、花は松竹梅をはじめ、スイセンやツバキなどが代表されます。大木や古木が使うこともあるそうで、その種類は多岐にわたります。いけばなを置くスペースがない部屋であっても、一本を生けるだけで華やかな印象を与えることができます。

華道家を目指すうえで、梅の題材は必ず扱うことになるでしょうから、今のうちに梅のいけばなを学んでおいて損はないはずです。