題材としての梅

梅は春の到来を告げる使者として、中国をはじめ日本でも歌として詠まれています。葉よりも先に花が咲く特徴を持っており、香りが高く、気品ある印象を与えます。熱海や奈良、などの多くの名所が知られ、吸収の太宰府天満宮は梅祭りが有名です。百花の先駆けとして咲いている梅と、年の最後を飾る菊とで「梅は花の兄、菊は花の弟」ということわざもあるそうです。春の訪れを探し歩く「探梅」という言葉からも分かるように、風流や雅さなどを表現できる花と言えるでしょう。
梅は、華道の題材として使われることが多いそうです。花材としては、白梅や早梅、紅梅などを用います。梅派は古来より、文学にも多く題材を持ちます。そのため、詩歌などを元にして作られたいけばなの作品も多くあるそうでず。梅をいけるときには、苔付きのものや古木などを使用し、角のある枝振りを生かして空間を作るそうです。ためは比較的自由に行えますが、梅に関しては自然の枝振りを生かすことが大切と言われています。梅は、「ずばえ(ずわえ)」を持つという特徴があります。ずばえは、古木から新しく出る今年の枝を指し、天を衝くように勢いよく出ています。このずばえを表現に加えることで、春の生命の息吹を表すことができるそうです。
梅を生けるときには一種の作品はもちろん、白梅と紅梅を用いた「紅白生け」で使用することもあるそうです。他にも、梅は梅以外の植物との取り合わせが多く、花は松竹梅をはじめ、スイセンやツバキなどが代表されます。大木や古木が使うこともあるそうで、その種類は多岐にわたります。いけばなを置くスペースがない部屋であっても、一本を生けるだけで華やかな印象を与えることができます。

華道家を目指すうえで、梅の題材は必ず扱うことになるでしょうから、今のうちに梅のいけばなを学んでおいて損はないはずです。

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